事故物件のリフォームで資産価値の維持に効果がある？費用や注意点を解説

事故物件を所有していると、資産価値を保つためにリフォームをしたほうが良いのか迷いますよね。
本記事では、事故物件をリフォームすると資産価値は維持されるのか、工事費用の相場や注意点について解説します。
千葉県松戸市を中心に近隣市町村で事故物件の売却を検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

事故物件のリフォームは資産価値の維持に効果がある？

事故物件とは、過去に殺人事件や自殺などが起きたことにより心理的に抵抗を感じる物件のことです。
買主や借主から心理的に忌避されやすいことから、一般的に通常の物件よりも資産価値は低下する傾向にあります。
では「事故物件をリフォームすることで、資産価値を維持することができるのか」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
事故物件をリフォームすることで、資産価値が維持されるかどうかは、ケースバイケースです。
しかし、リフォームによって物件の状態が改善され、見た目や機能性が向上することで、資産価値の低下を防げる可能性があります。

心理的瑕疵はどうなる？

心理的瑕疵とは、その物件に対して物理的な欠陥はなくとも、心理的に嫌悪感や抵抗感を覚える物件のことです。
ただし、明確な定義はないため、売却時に影響を及ぼすかどうかは心理的瑕疵の内容や取引の相手方によって変わります。
事故物件は心理的瑕疵に該当しますが、リフォームで物件の魅力度が上がれば、心理的な抵抗を抑え、資産価値を維持できる可能性があります。
たとえば、壁や床を張り替えたり、エアコンなどの設備を新しいものに取り換えたりなど、真新しさが感じられれば買主の心理的抵抗も弱まるでしょう。

告知義務はどうなる？

事故物件をリフォームしても、心理的瑕疵の告知義務は残るためご注意ください。
告知義務とは、取引する不動産になんらかの欠陥（瑕疵）があった場合に、売主は買主にその旨を伝えなければいけない決まりのことです。
心理的瑕疵についても告知義務の対象となり、売買の際はリフォーム後であっても買主に告知する必要があります。
具体的には、事故物件であることや過去に発生した事件・事故などの情報を正確かつ適切に伝えることが求められます。
なお、病気で亡くなった場合や老衰で亡くなった場合は自然死のため、告知義務はありません。
事故物件かどうかの判断に悩む場合は、不動産会社に相談しましょう。

事故物件のリフォーム・リノベーション費用の相場とは？

では実際に、事故物件をリフォーム・リノベーションする際はどのくらいの費用がかかるのか気になりますよね。
費用の相場は、工事する範囲や箇所によって異なります。

内装リフォームの費用相場

建物内で事件や事故が起こった際は、壁や床などの内装のリフォームをしたいところでしょう。
1㎡あたりまたは1畳あたりの費用相場は以下のとおりです。

• クロスの張り替え：約1,000円～2,000円
• フローリングの張り替え：約3,000円～4,000円
• クッションフロアの張り替え：約2,000～4,500円
• 畳の交換：約8,000円～12,000円

クロスとは、壁や天井等の内装材のことで、種類にもよっても費用が変わる場合があります。
フローリングは、一般的な合板のものであれば上記費用が相場です。
キッチンなどがクッションフロアの場合は、上記のようにフローリングと少し費用が変わってきます。
和室の場合は、新しい畳に交換するのに上記の費用がかかるでしょう。

水回りのリフォームの費用相場

トイレや浴室、洗面所が事件・事故の現場だった場合は、新品に交換したほうが悪い印象を払拭できるでしょう。
それぞれの交換費用の相場は、以下のとおりです。

• トイレ：約3万円～5万円
• 浴室：約10万円～15万円
• 洗面所：約5万円

なお、上記費用は本体価格の相場となり、工事費用は別途かかります。
また、水回りのリフォームの場合、本体を交換した後の撤去費用等も高額になることがあります。
水回りの床材や壁材も張り替える場合はさらに別で費用がかかるため、合計で数十万円～数百万円の費用がかかることもあるでしょう。
そのため、水回りのリフォームは、見積もりを取って検討することをおすすめします。

フルリノベーションの費用相場

事故物件をフルリノベーションする場合は、内容や物件の広さにもよりますが、おおよそ500万円～900万円ほどが相場です。
部分的なリフォームと比較すると高額になりますが、フルリノベーションで物件の魅力を上げることができれば、資産価値の向上も期待できるでしょう。
たとえば、間取りを変更してリビングを広くしたり、設備をすべて新しいものに交換したりなどで付加価値を付ければ、資産価値の向上につながります。
なお、これらリフォーム・リノベーション費用はあくまで目安であり、工事の内容や規模によって大きく変動することがあります。
事故物件のリフォームを検討する際には、複数の業者から見積もりを取り、適切な費用とリフォーム内容を検討することが重要です。

事故物件をリフォームする際の注意点とは？

事故物件をリフォームする際には、通常のリフォームとは異なる注意点がいくつか存在します。
以下に、事故物件をリフォームする際の主な注意点を解説します。

注意点①特殊清掃をしておく

特殊清掃とは、専門業者が事故や事件があった現場の血液・体液等をきれいに掃除することを言います。
基本的にリフォーム業者は特殊清掃までは請け負っていないため、事故物件のリフォームを依頼する際は、事前に特殊清掃をしておく必要があります。
とくに、遺体の発見が遅れた場合は、血液や異臭が床や壁材に染み込み、通常のハウスクリーニングで除去することはむずかしいです。
そのため、リフォーム前に特殊清掃の専門業者に依頼することが大切です。

注意点②事故物件であることを伝える

業者にリフォームを依頼する際は、事故物件であることを事前に伝えてから契約を結びましょう。
伝えずにリフォームを依頼すると、後から知られたときにリフォーム業者との契約トラブルにまで発展する恐れがあります。
近年は、インターネットなどで事故物件が拡散されることも多いため、伝えたくなかったとしても隠し通すことはむずかしいでしょう。
事前に伝えておくと、事故物件におすすめのリフォームを提案してくれる可能性もあります。
そのため、リフォーム業者には最初から事故物件であることを伝えて、リフォームの相談をすることをおすすめします。

注意点③希望条件

リフォーム費用は思いがけず高額になってしまう可能性もあるため、事前に業者に希望条件を伝えておくことも大切です。
たとえば、予算やリフォームしてほしい箇所を箇条書きで要望書に書き、業者が現地を調査する際に渡しておくとスムーズに交渉が進むでしょう。
実際に、現地調査をしたときに希望した箇所に欠陥が見つかり、別途修繕費用がかかることが発覚することもあります。
そのため、希望条件と照らし合わせながら現地調査をすることで、希望する工事の箇所や予算を修正することができます。

まとめ

事故物件をリフォームすると、資産価値の低下を防げる可能性があります。
ただし、フルリノベーションをする場合は500万円～900万円と高額な費用がかかるため、費用対効果を慎重に検討してからおこないましょう。
業者にリフォームを依頼する際は、事前に事故物件である旨と希望条件を伝えておくと安心です。
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