共有持分とは?不動産を相続する際に押さえておくべきポイントを解説!

2024-08-13

共有持分とは?不動産を相続する際に押さえておくべきポイントを解説!

この記事のハイライト
●不動産の共有者それぞれが持つ所有権の割合を共有持分と言う
●不動産の共有者が単独で可能なのは使用行為と保存行為であり管理行為や処分行為などはほかの共有者の同意が必要
●不動産を共有しているとさまざまなトラブルが懸念されるので相続した不動産を分けるときは売却などの方法を選んだほうが良い

不動産を相続したときは、分け方に悩むことがあるでしょう。
解決策の1つは共有持分で分ける方法ですが、トラブル発生の可能性には注意が必要です。
そこで今回は、千葉県松戸市を中心に近隣市町村で不動産を相続する可能性のある方に向けて、共有持分とは何かについて解説します。
共有状態でできることや、起こり得るトラブルなども解説しますので、ぜひご参考にしてください。

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不動産の相続時に知っておきたい共有持分の概要とは

不動産の相続時に知っておきたい共有持分の概要とは

相続した不動産を複数の相続人で分けたいと思っても、難しいことがあるでしょう。
建物は分けることができず、土地を分けると狭くなって、活用が困難になることが多いものです。
その際の解決策に、共有持分で分ける方法があります。
そこで、共有持分とは何か、概要を確認してみましょう。

不動産の共有持分とは

共有持分とは、複数名が不動産を共有しているときに、共有者のそれぞれが持つ所有権の割合のことです。
不動産は、1つの物件を複数名で所有することができ、その状態を共有と言います。
不動産を共有にするケースは、相続のほかにも、複数人で資金を出し合って不動産を購入したときなどがあります。
たとえば、マイホームの購入代金を夫婦で半額ずつ支払った場合は、2分の1ずつの持分割合で共有にすることが多いでしょう。
また、共有持分は均等ではなくても問題ありません。
相続の際に「1つの不動産を長男が70%、次男が30%で分けたい」などの希望がある場合は、そのように分けることができます。
このように、共有持分で分ける方法は、不動産を分けたいときに簡単かつ便利です。
希望どおりに分割できると、相続の際に不動産の分け方をめぐったトラブルが発生することを回避できるでしょう。

相続した不動産を分ける方法とは

相続した不動産を分ける方法は、共有だけではありません。
共有以外にも、以下のような方法があります。

  • 現物分割
  • 代価分割
  • 換価分割

現物分割は、分筆をおこなって不動産を物理的に分ける方法です。
わかりやすい方法ですが、不動産にそれなりの広さがないと、活用できなくなってしまいます。
代価分割は、不動産を受け取った方が、ほかの相続人にその代金に相当する金額を支払う方法です。
受け取った方に相応の資金力がないと、選択することは難しいかもしれません。
換価分割は、不動産を売却して、現金を分ける方法です。
不動産を手放すことになりますが、現金化すると分けやすくなるので、相続時のトラブル回避には有効でしょう。

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共有持分で相続した不動産で共有者ができることとは

共有持分で相続した不動産で共有者ができることとは

相続した不動産を分ける方法を確認すると、不動産を手放すことなく、希望どおりに分けられる共有が良いように感じるかもしれません。
けれど、相続時に不動産を共有にした場合、共有者が単独でできることは限られるので注意が必要です。
共有者のできることは、「単独で可能な行為」「過半数の同意が必要な行為」「全員の同意が必要な行為」に分かれるので、それぞれ確認しておきましょう。

共有持分を有する不動産でできること①単独で可能な行為

共有者が単独でできることは、使用行為と保存行為です。
たとえば、共有状態の不動産は、共有者ならだれでも使うことができます。
共有持分にかかわらず、不動産全体を使用できるので、「共有持分が50%だから、半分しか使えない」などのようなことはありません。
また、不動産の状態を保つためにおこなう修繕やリフォームは、保存行為に該当するので単独でできます。
ほかにも、共有持分だけの売却や、共有者ではない第三者が不法に不動産を占拠している場合の明け渡し請求などは、単独でおこなうことができます。

共有持分を有する不動産でできること②過半数の同意が必要な行為

共有状態の不動産の管理行為は、共有者の過半数以上の同意が必要です。
この場合、過半数の基準になるのは、共有者の人数ではなく共有持分の割合です。
たとえば、共有者3人の持分割合が「Aさん5分の3、Bさん5分の1、Cさん5分の1」だったとします。
すると、BさんとCさんが同意しても、Aさんの同意を得られないと管理行為はできないので注意しましょう。
管理行為に該当するのは、賃貸物件としての短期間利用や、資産価値を高めるためのリフォームやリノベーションなどです。
賃貸物件として利用する場合の「短期間」とは、土地が5年以内で、建物が3年以内です。
この期間を超えると、共有者全員の同意が必要な行為になるので注意しましょう。

共有持分を有する不動産でできること③全員の同意が必要な行為

不動産の変更行為と処分行為は、共有者全員の同意が必要です。
たとえば、賃貸物件としての長期間利用や建物の解体、不動産の売却などをおこなうときは、全員の同意を得なくてはなりません。
全員の意見が合わなかったり、連絡の取れない方がいたりすると、適切な利用や処分ができない可能性があります。
そのため、不動産の相続時に共有を検討するときは、将来困らないかどうかをしっかりと考えてから決断することが大切です。

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不動産の相続時に共有持分で分けると起こり得るトラブルとは

不動産の相続時に共有持分で分けると起こり得るトラブルとは

先述のとおり、共有状態の不動産には単独ではできない行為があります。
そのため、不動産を共有していると、トラブルの発生が懸念されます。
そこで、不動産を共有持分で相続すると、どのようなトラブルの可能性があるのか、確認しておきましょう。

共有持分での相続によって起こり得るトラブル①意見の相違

共有状態の不動産には、共有者の過半数もしくは全員の同意が必要な行為があります。
その際に意見が分かれて、話し合いをしても解決できないと、トラブルに発展するかもしれません。
トラブルにならなくても、不動産の活用や処分ができず、固定資産税や管理の手間がかかるだけになってしまう可能性があるので注意しましょう。

共有持分での相続によって起こり得るトラブル②メガ共有

不動産を共有しているときは、共有者の増加にも注意が必要です。
共有者が亡くなり、相続が発生すると、共有者が増える可能性があります。
すると、解体や売却をしたくても、連絡の取れない共有者がいて、実行できないことがあるかもしれません。
さらに、共有不動産の相続が何代にもわたって繰り返されると、共有者が数十人にもなる「メガ共有」になるリスクがあります。
そうなると、全員の所在や連絡先を調べることができず、活用も売却もできない状態になってしまうでしょう。

共有持分での相続によって起こり得るトラブル③共有物分割請求

共有不動産には、ほかにもさまざまなトラブルの可能性があります。
トラブルの内容によっては、これ以上共有を続けられない状態になり、共有者の1人が「共有物分割請求」をおこなうことがあるでしょう。
共有物分割請求とは、共有状態の解消を求める請求のことです。
ただし、それまでにトラブルがこじれていると、当事者間だけでは協議がまとまらないかもしれません。
その場合は、裁判所を通じて共有状態を解消する「共有物分割請求訴訟」をおこなうことになります。
このように、共有不動産にはトラブル発生の要素が多く、場合によっては訴訟にまで至ってしまうかもしれません。
そのため、相続した不動産を平等に分けたいときは、売却して現金を分ける方法も検討したほうが良いでしょう。

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まとめ

共有持分で分ける方法は、相続した不動産を希望どおりの割合で分けることができます。
ただし、共有不動産は共有者が単独でできることが限られており、トラブルが発生することも多々あります。
将来のトラブルを防ぐためには、相続した不動産は共有ではなく、売却して現金を分ける方法などを選択しましょう。
松戸市近隣の不動産のことならエドケンハウスへ。
空き家の有効活用や不動産売却など幅広く対応しています。
ご希望と物件調査をしっかりとおこない、ニーズに合ったご提案をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。


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